包丁のできるまで

1本の包丁が出来上がるまでにはたくさんの工程があり、それらひとつひとつを手作業で行っています。

普段は目にすることのない、増谷刃物の包丁のできるまでを、工程順にご紹介いたします。

 

鍛冶

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焼入、焼戻し

切れ味を左右する重要な工程で、素材に応じた温度に加熱し、鋼の組織を変能させ空気によって冷却します。

さらに150~180℃に再加熱すると鋼はねばり強くなります。

研ぎ

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荒研ぎ

片面自動研削機にフラップホイールというペーパーバフで仕上げをします。

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平研ぎ、本研ぎ

研ぎで出た歪みをそのつど取り除きながら、研棒(とぎぼう)という冶具に取り付け、切れる状態に研ぎ上げていきます。

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バフあて仕上げ磨き

円形の布を重ねてミシンで縫ったバフと言われるホイールの外周に、接着剤で研磨材を貼り付けたもので、荒目・中目・仕上げのバフで表面をきれいに磨きます。

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ぼかし、仕上げ

研ぎ工程の最後は、フラップホイールというペーパーバフでの仕上げです。

このように、研ぎの工程では様々な研ぎ材を駆使しながら、包丁の側面、刃の部分を研ぎ、磨いていきます。時間はかかりますが、何度も丁寧に研いていくことで、

切れ味が良く見た目にも美しい包丁の刃に仕上がっていきます。

柄付け

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鍛冶職人と刃付職人により作られた刃を、柄に付ける工程です。

柄のタイプは、洋包丁や和包丁というように、包丁の種類によって変わります。

形状、タイプが変わればその作業内容も変わるため、全部あわせると約30工程にもなります。

最後の仕上げ

名入れ

各工程で数々の職人の手を経て、ようやく完成した包丁に命を吹き込むかの如く、熟練した手彫りの技で、包丁側面に名前を彫り上げます。

とても複雑な作業のため、最後まで気を抜くことができません。

検品、箱詰め

出来上がった包丁は、丁寧に刃を吹き上げ、欠けなどがないか、細部までチェックを行います。

検品が無事終わったら、ひとつひとつ大切に箱詰めして完成です。